お福分け
いつもお店に食べに来てくれる高橋さんご夫妻。
「自宅で開くお子様の一歳のお誕生会用に」と、くらをにお弁当のご注文をいただいた。
高橋さんのお家は店からそれほど近くない。いや、どちらかと言えば遠い方だ。
しかも、大切なお子様のお誕生会にわざわざ、である。
本当にうれしく、ありがたくお受けし、精いっぱい作らせていただいた。
「揚げ物、油ものは控えていつものくらをのごはんみたいなお弁当でお願いします」という高橋さんのご要望に、くらをのお母さんたちからアイデアがたくさん出た。
アルプス乙女のリンゴ寒天はスタッフ藤原さんの得意な寒天のひとつ。
ポテトサラダはマヨネーズは使わない。塩麹だけで味付けするのは勝田さんの担当。鈴木さんには旬の柿とセロリで和え物を。食用菊は辛し和え、かぼちゃは三五八で薄味に煮た。巻くのが得意な千田さんは玉子焼き担当。私は古代米を使った赤飯とお味噌汁の担当。
おめでとうの気持ちを込めて、みんなでひと品ずつ…。
そして、翌日。
高橋さんがお店に来てくれた。素敵な素敵な、ハッピーのお福分けを持って。
くらをは元気とアイデアが溢れるスタッフと、優しく素敵なお客様に支えられ、
私が願うよりもずっとずっと温かい店になってまいりました。
食を通して心を通わせることが出来るなんて、本当に幸せです。